PDCAを取り入れて生産管理、品質管理を行っています。という企業は既にたくさんあるかと思います。もしかしたらあなたの会社でも既に実践されているかもしれません。しかし、振り返ってみてください。本当に上手くPDCAサイクルを回すことができ業務改善が行われているのでしょうか?
今回は、PDCAサイクルをまわすにはどうすれば良いのか?何が問題なのか?ということについて考えていきたいと思います。
PDCAサイクルとは、生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進めるための手法の一つです。
1. Plan(計画)→2.Do(実行)→3.Check(評価)→4.Action(改善)
PDCAとは、この4つの頭文字をとって並べた言葉でありこの4段階を繰り返すことによって継続的に業務を改善していくという考え方です。
課題に対し、PDCAを繰り返すことにより螺旋状に向上(スパイラルアップ)させていくという訳です。「業務の計画を立て、それを実行し、検証する。改善点をまた次の計画へ盛り込み、次へのステップアップとする」という考えは、生産管理・品質管理だけではなく全ての業務活動に適用することができる概念と言えるでしょう。
これまで述べた理論によると、PDCAを取り入れれば、業務を向上させることができそうです。ただ、実際に取り入れている企業では、P(計画)→D(実行)の繰り返しになってしまっていたり、1回のP(計画)→D(実行)→C(評価)で終了してしまっていたりして、いまいち上手くまわせていないのが現状ではないでしょうか。
PDCAサイクルを上手く回せない要因の一つとして、目標設定が主観的なあいまいな表現になってしまっていることが挙げられます。そのため、その後に続くプロセスである評価、改善が機能しないのです。「なんとなく達成できた」、「達成できなかった、次は頑張ろう」等個人の主観によるものになってしまい、どれくらい改善できたのか客観的に評価することが難しくなってしまう訳です。
従って、PDCAサイクルをまわすには、目標を設定するときに、どのように評価を行うかを見据えて計画をたてることが重要になってきます。
それでは、客観的に評価を行うにはどのようにすれば良いのでしょうか?それにはやはり、P(計画)の段階で目標を数値化することが必要です。目標数値は根拠のない値を設定しても関係メンバは戸惑うだけです。しっかりと討議を行い、皆で情報共有して同じ方向を向くことを意識することが目標達成のために大切なのではないでしょうか。
また、評価を行うためには、設定した目標数値は測定できる値でなければなりません。例えば、目標に「顧客満足度を30%UPさせる」と設定したとしても、どのようにして顧客満足度を測定するのかが分からなければ、評価することができません。お客様アンケートをとる等評価手法をP(計画)の段階で設定しておくことが最低限必要となってきます。
A(改善)を行う際に必要なことは、P(計画)を実現するための、D(行動)の問題点を把握することです。目標が達成できないのであればP・Dに何らかの問題があるはずです。その判別を行うために、成果目標とは別に行動目標をたてることも大切です。成果目標「顧客満足度を30%UPさせる」とした場合、その目標を達成するためにどのような行動を行うのかを行動目標とします。行動目標も必ず数値で設定する必要があります。評価の際に行動目標の達成率を測定し、行動目標を達成しているのに成果目標が達成していなければ、新たな行動目標を設定する必要があるという訳です。
以上のことを踏まえて、PDCAを早速取り入れたところで、またもや乗り越えるべき壁が立ち塞がってきます。それは、進捗管理や情報共有の問題です。
例えば、Excelで管理した場合、統計的にデータを見ること、最新の情報を把握することは難しいでしょう。特別なマクロを組めば可能かもしれませんが、社内にシステム担当者がいなければ実現できません。
PDCA管理に特化したツールを導入するにしても、高価なものが多く、導入しても実際の業務に合わずに活用できないことも考えられます。
そこでセールスフォース・ジャパンのForce .comを活用したPDCA管理の例をご紹介したいと思います。Force.comは業務に合わせてカスタマイズを行うことが可能なクラウド型プラットフォームです。
P(計画)を立てたら、入力フォームに必要事項を書き込み、新規PDCAを作成します。関係メンバはインターネットがつながる環境であれば、いつでも内容を確認することができます。
また、データに対するアクセス権限(編集権限・参照権限)を設定することが出来るため、色々な人がアクセスすることによる混乱を防ぐことができます。
また、ダッシュボード やレポートを活用することにより、達成状況の傾向等を視覚的に把握することができます。
PDCAサイクルをまわすためには、目標を数値化すること、評価手法をPの段階で設定しておくことが必要です。また、周囲との情報共有を行い、同じ目的意識を持って業務に取り組むことも大切になってきます。そのためのツールとしてシステムを活用することをお勧めいたします。
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