「たくさん仕事を受注して、皆で必死に働いてもなぜだか今月も採算が取れていない。」
「残業しなければ納期に間に合わないと従業員は言うが、本当にそうなのか。」
そんなお悩みはありませんか。
業務や作業のどこかにムダがあるとすれば、そこを効率化できれば工期短縮、コスト削減に繋がり、晴れて悩みは解決! …となりますが、ではどうすればムダを発見できるでしょうか。
従業員の一日の業務や作業の一つ一つを内容で分類、それぞれ関わった時間(工数)を記録し、そのデータを活用して労働力の効率的な運用を行うことを「工数管理」といいます。
“工”数という字面ではありますが工業・生産系、IT系の作業のみならず事務、営業活動などあらゆる業務に適用できる指標であり、工数から案件単位、部課・チーム単位、従業員単位でコストを算出すれば利益とムダの把握、業務の計画が容易となります。
既に勤怠管理としてタイムカードの導入などで出勤・退勤を数値化できている場合はそこからもう一歩踏み込み、従業員に工数を常に意識させることができれば、現場からの活きた効率化・改善のアイデアが生まれてくるかもしれません。
工数管理を始めると、「どの案件にどれだけ時間をかけたか」というところから「その内でどれだけの割合を営業活動に費やしたか」、「制作に入る前の準備にどれだけ掛かったか」、「同じ仕事内容でAさんとBさんとで要した時間にどれだけ差があるか。」などなど、気になる点は次々と出てくることでしょう。
工数を様々な切り口でグラフや表に落とし込み、情報共有を行う「見える化」によって迅速な分析と改善が可能となります。
手書きの表やExcelでは工数管理を実施することができません。ごくわずかな期間では実施できているように見えても年月を積み重ねてくると処理が重たくなったり、データが分散したりして集計・分析が困難になってしまうことがあります。そもそも取り扱う案件や従業員が多いと手続きが煩雑になって「管理を行うための工数」がかさんでしまい、業務の効率化どころではなくなってしまいます。
業務をシステムで管理し、工数の記入も手書きではなく最初からデジタルデータで取り扱うようにすると、分析も共有もリアルタイムに行えるようになります。
この画像のシステム例ではセールスフォース・ジャパンのForce.comを採用し、データベースに商談(受注案件)と従業員名簿、そして工数が記録されています。
従業員各自が日々の工数や新しい商談の情報を入力していくと、グラフや集計表は逐一更新され、現状の把握や過去実績との比較がいつでも行えるようになっています。また、経営者や現場の監督責任者はシステムに備わったツールを使い、必要なデータ項目を自由に組み替えて様々な分析を行うことができ、現場への的確な指示を随時発信できます。
上記画像は終業時、その日に行った業務を従業員が報告する(システムに入力する)画面の例です。
各業務がどの商談・プロジェクトのどんな活動であったかを記録するために、まずおおまかに「営業」、「制作・開発」といったふうに分類し、さらに細分化して打合せのための外出であったのか、問合せに対応していたのか、制作作業であったのかを選択していきます。
このように作業の種別をあらかじめ定めておき、それに従って工数を入力するようにしておくと効率的な集計が可能となります。誰がどの商談に関わりどんな作業を主に行っているのか、作業配分は適切かどうかといった判断が容易になり、案件のなかでどの作業の割合が多くなっているかも一目瞭然となります。
業界改善・作業効率化に向けての第一歩は工数管理から始まります。工数管理の分析結果を現場でも「見える化」し毎月、毎週、毎日といった単位で情報共有の場を設け、関わる人員すべてが工数管理について共通の認識と改善への意識を持つようにしましょう。改善活動を持続的・効果的に進めるため、PDCAサイクルも取り入れると良いでしょう。
もし工数管理の具体的な実現手段の提案をご希望される場合や、「見える化」についてご不明な点などあれば神戸のシステム開発会社ユーシステムにご相談ください。弊社では工数管理を自社内で実際に活用しておりますので、その中で培ったノウハウをもとに業務改善・作業効率化をサポートします。
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