このブログでは何度も言っている通りホームページは作って終わりではありません。常に改善を繰り返していくことが重要なのです。そして改善の方向を探るためには、ユーザーが自分のホームページに何を求めているのかどんなことを期待しているのかを探る必要があります。しかしこれらを探っていくことは簡単なことではありません。ユーザー自身にアンケートを取れれば一番良いですが、会員制のホームページでもない限りそれも中々難しいでしょう。そのため、ユーザーのニーズを把握する一番の方法はアクセス解析を行うことでしょう。
アクセス解析では、ホームページにどれくらい人が訪問し、どんなページを見てどれだけの時間滞在したのか、などを知ることができます。アクセス解析は Google アナリティクスを代表されるように無料のツールがたくさんあるので、すでに導入はされている所も多いと思います。しかし導入はしたものの、ただ何となく眺めているだけというのがほとんどではないでしょうか。訪問者が増えた・減ったなど、数字を見ているだけではアクセス解析とはいえません。出てくる数字から仮設を立てて検証していく必要があるのです。本日はアクセス解析からユーザーのニーズを探る考え方を紹介したいと思います。
一番基本的な方法は、どのページのアクセスが多く、どのページのアクセスが少ないのかを探る方法です。人気なページは当然見たいと思うユーザーが多いからアクセスが集中するわけです。逆に人気のないページは、人気のページと比べて、なぜアクセスが少ないかを考える必要があります。例えば目立たない・リンクが少ないなどの理由でそのページへの誘導がうまくいっていないのか、あるいはユーザーが求めている情報ではないのか、など理由は必ずあります。もちろん全てのページが人気のある状態はありえないので、重要でないページに無理矢理誘導する必要はありません。自分たちが想定しているページの優先度と実際のアクセスが比例しているのか把握する必要があります。これがしっかり把握できていれば、ホームページの改善の方向性や優先度が見えてきます。
そして次のステップが訪問経路毎にページへのアクセスの傾向を探ることです。単純にホームページへの総訪問数を見たとしても、ユーザーは様々なきっかけからホームページに訪れているので、当然そのきっかけによってもホームページの見方に違いが出てくるはずです。その違いからたくさんのことが見えてきます。
ホームページに訪れるきっかけは人によって様々だと思いますが、アクセス解析上で探りやすいきっかきは 2 つあります。
検索サイトには通常検索の自然検索とリスティングなどの有料広告による検索があります。どちらもキーワード入力から検索でホームページに訪れます。つまりユーザーの「こんな情報が知りたい」という気持ちが一番反映されているのが、このキーワードになります。例えば特定のキーワードで検索したユーザーのページビューが少ない場合には、そのユーザーのほしい情報がなかったということです。これはユーザーを逃しているということなるので、すぐに改善が必要です。
別のサイトに自分のホームページへリンクが貼られていて、そこからやってくるユーザーも多くいます。このようなサイトをアクセス解析では参照サイトと呼びます。
例えば飲食店で、食べログなどの口コミサイトにも情報を載せている場合は、当然そこからのリンクでホームページに来る人も多いでしょう。そういった人達がどのようなページを多く見ているかもホームページ改善の参考になります。メニューの詳細を見に来たのか、口コミサイトには載っていないキャンペーンなどの情報を見に来たのか、あるいは単純に店舗の場所が見たかったのかもしれません。いずれにせよ口コミサイトなどから来る人はたまたまホームページに訪れた人よりも興味のレベルが高いはずです。そういった人達がどのようにページを見ているのかは、顧客ニーズの把握の参考になるはずです。
また最近は、ある特定の分野のホームページだけまとめたサイトや、 SNS ・個人ブログの普及で、まったく把握していなかったサイトからのリンクを貼られることも多くあります。どのようなサイトでどんなテーマで紹介されているのかを確認することで、ユーザーが自社やホームページをどのように評価しているのかを知ることが出来ます。参照サイトの内容を見ていくことで、ホームページの現状の課題や新たな施策、新しいプロモーション先などを発見できるかもしれません。
いかがでしょうか。このようにただ漠然とホームページ全体の訪問数やページビュー数を見るだけでなく、訪問経路毎に見ていくことで新たに見えてくることもあります。
ユーザーのニーズを探るのに大切なのは仮説をしっかり立てることです。どういったユーザーに来て欲しいのかを考え、そういうユーザーはどういった訪問経路から何を見にホームページに訪れるのか仮説を立てて、その通りかどうかをアクセス解析で検証します。仮説と違えばそれが現状の課題ですし、仮説通りなら別の新たな仮説を立てて、さらにホームページを改善していきましょう。
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